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腰痛

ママの腰に激痛発生!誰が行けばいいの?幼稚園のお迎え!

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子育て中のママは炊事、洗濯、掃除、パートなどなど、超絶慌ただしい毎日ですよね!

特に子供は全くいうこと聞いてくれない!

「もう少し言うこと聞いてよ!」って1日に何万回思ってるかわからない!

現に今も「幼稚園に送っていく!」って言うてんのに、いつまでも自転車に乗らない。

走り回る子供にようやく追いついて、捕まえるように抱き上げるなんてことも多いはず。

子供は常に成長して、日に日に体重が増えています。

油断していると、想像以上の負担が腰にかかってしまい・・・

ギクッ!

となるなんてことにもなりかねません。

ママが腰痛で動けなくなると家族みんなが困っちゃいますので、くれぐれも注意しましょう。

今回は、30歳の子育て中のママに実際に起こった症例を取り上げたいと思います。

この記事を読んでくださるママもしっかり予防を心がけてください。

子供を抱き上げて腰がギクッ!

30歳になったばかりのママさんから予約の電話。

急に腰が痛くなり、スマホ検索で当院へ来られました。

原因は走り回る4歳の子供を捕まえるように抱きかかえて、自転車に乗せようとした瞬間にバランスを崩したから。

中腰姿勢のまま、腰をひねってしまい、「ヤバイ!」と瞬間的に思ったそうです。

でも、幼稚園に送っていく時間が迫っており、そのまま10分ほど子供をのせて自転車で激走。

途中、坂道もなんとか乗り越えられたと。

帰宅後も、洗濯などをしても腰に違和感を感じていたが痛みと言うほどでもなかった。

ただ、風呂掃除はヤバイと直感したので控えておいたそうです。(^。^)

家事がひと段落して、本来ならやっと一息つけると、「ほっとした瞬間」、左の腰が痛い!と感じるように。

瞬く間に、座っているのも、立ち上がるのも、階段の上り下りもできないくらいに痛みが悪化していく。

とりあえず、湿布を貼って、痛み止めを飲んで、ソファーの上で安静していたけれど、痛みがひかない。

ずっと寝ているわけにもいかず地べたを這うように当院へ来られました。

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なんとか動けるようにして!

腰を動かすと激痛が走るので、まっすぐ立つのも困難な状態でした。

ひねったことが原因で左にだけ痛みがあり、触っても熱く感じるくらいに損傷していました。

来院の目的は痛み少しでも軽減して動けるようにしないと「幼稚園にお迎えにいけない!」という切羽詰まった状況でした。

パパは残業で夜遅くなるし、じいじ・ばあばは遠くに住んでいて、頼んでも着くのは明日・・・

「私がいくしかない!」という状況でした。

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こんなに腰が痛くなるなんて・・

痛みの箇所は左の脇腹から腰にかけての範囲。

首や上半身を前に屈めるだけでも激痛が走る!

特に体を左にひねると涙が出るほどの痛みがある。

脇腹から肋骨のあたりを押さえてみると、強烈な圧痛。

直に皮膚を触ってみると熱感もあり。

しびれや皮下出血は見られませんでした。

こう言う時に、治療家は最悪のケースを考えます。

がん、感染症、骨折、脱臼などの状態が重いものを外していきます。

危険なものを外した上で、そこから神経、血管、関節、筋肉など検査を始めます。

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検査でわかったこと

腰を横に曲げる時に働く腰方形筋という筋肉があります。

この筋肉は腰の一番深い部分にあり、今回もっとも損傷を受けていました。

腰を横に曲げる際に働きますから、腰を動かすたびに痛みが走ります。

しかも、単にひねっただけでなく子供を抱えた重量も付加されますので、損傷の度合いがかなりアップします。

他にも腰をひねった時の衝撃が、股関節にも加わったと予想され、股関節の力も落ちていました。

検査は脊柱起立筋と大腰筋、大腿筋膜張筋と言う筋肉の筋力検査をしました。

これらの筋肉は背中を支えたり、股関節を曲げたりするために働きます。

腰をひねったりすると、腰だけでなく股関節にもその衝撃が加わることがよくあります。

普通のママがそんなことを知るわけありませんから、「腰を動かさないように自転車に乗れば大丈夫かも?」と考えてしまうのも無理はありません。

しかし、実際は腰を傷める時には股関節にも注意をしないといけません。

今回のママは自転車に乗ることで、腰痛を悪化させたと言えます。

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急な怪我の処置と治療

このママの腰痛は急性期と呼ばれる怪我の一種です。

専門用語では「挫傷」、肉ばなれと言えば馴染みがあるかと思います。

腰をひねった際に、引き伸ばされ筋肉の繊維に傷がついてしまった状態です。

ひどくなると皮下出血もみられますが、今回はそこまでひどくありませんでした。

急な痛みの場合の処置はRICE(ライス)と言う処置が基本です。

RICE(ライス)とは次の英単語の頭文字を並べたものです。

R:Rest=安静。傷が広がらないようにする、痛みをなるべく抑えるなどの患部をできるだけ動かさないようにするために行います。

I:Icing=アイシング、冷却。患部を冷やすことで炎症を抑えることができます。炎症は痛みの原因でもありますし、あまり炎症が強く出てしまうと回復も遅れてしまいます。

C:Compression=圧迫。患部を適度に圧迫することで炎症を抑えることができます。

E:Elevation=挙上。患部を心臓より高い位置に置くことで、患部への過剰な血流を防ぎます。結果として炎症を抑えることができます。

RICE(ライス)処置の他に安静を保つためにテーピングをしました。

問診からここまでで約20分くらいです。

急性期の処置はこの程度です。

痛みが出ている部分をマッサージしたりしても悪化させるだけです。

数日経って、他の場所が痛くなってきた!なんてこともありますので急な痛みがあるときは、まずは安静が第一です。

急に腰が痛くなった時の過ごし方は?

炎症がおさまるまでに3日はかかるので、できるだけ患部は安静にすること。

3日経って、熱感や新たな痛みや腫れがなければ、徐々に普段の生活に戻していきます。

このとき、くれぐれも無理はしないこと。

回復途中は軽い負担でも、痛みが再発しやすくなっていますので。

安静が一番なのですが、今回は幼稚園のお迎えがあったので、テーピングを選んで固定をしました。

安静とアイシングをして炎症をある程度抑える処置をした後に、固定のためにテーピングをしました。

テーピングをすることで患部が動きにくくなりますので、痛みがかなり軽減します。

まとめ

今回のように中腰姿勢でものを持ち上げると、腰にかかる負担は最大で体重の6倍もあります。

例えば体重50kgの人の腰にかかる負担は300kg!

瞬間的ではあるものの、かなりの負担がかかってしまいます。

お子さんを抱っこするなら、その体重もさらに付加され、腰にかかる負担は計り知れません。

ママが腰痛などで動けないと、家族中が大変なことになります。

そうならないためにも、子供を抱える時にコツをお伝えいたします。

1.まっすぐしゃがむ

2.できるだけ密着する

3.まっすぐ立ち上がる

腰はできるだけ曲げないで!

これだけで腰にかかる負担はかなり軽減されます。

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